子どもの虫歯の感染源は大人!?
皆さん、こんな話を聞いたことありませんか?「子どもにかかる虫歯というのは周りの保護者の方から伝染する。」そもそも皆さんは、虫歯が感染症であるということをご存知でしたでしょうか。
よく、虫歯は遺伝するといった話を耳にしますが、実際そんなことはありません!生まれて間もない歯の生えていない赤ちゃんに虫歯はありません。では、どうやって虫歯になるのか。それは、子どもの周りにいる保護者の方々から虫歯がうつってしまうのです。
虫歯のない子どもに虫歯菌をうつしてしまう原因としては、可愛い赤ちゃんのお口にキスしてしまうなどの過度なスキンシップ、食事のときスプーン・コップなどの食器を共有してしまう、硬い食べ物・熱い食べ物などを一度保護者が口に含み柔らかくしたり、冷ましたりするなどする、このような行為が原因となります。これらの行為を頻繁に行えば行う程、子どもが虫歯に感染するリスクが高まりますが、どんなに注意してもいつの間にか誰かに感染してしまうものです。では、どうしたらよいか?それは周りの保護者の方々が、虫歯を防ぐことです!
虫歯は誰でもかかって当然と思われがちですが、今は、『予防』の意識が高まっており、虫歯は防ごうと思えば防ぐことができる時代になって来ています。
虫歯は、以下の4つの条件が満たされたときになると言われています。
「環境」「虫歯菌」「糖分」「時間」
「環境」とは歯と唾液のこと、「虫歯菌」は歯の表面にすみつく菌のこと、「糖分」は食物に含まれる糖分のこと、「時間」は一定以上の時間のことです。
つまり、環境(歯・唾液)に虫歯菌がすみつき、食物などを摂取したときに含まれる糖分と混ざり、酸が発生、一定の時間が経過するとそれが虫歯になるということです。
そのため、虫歯を予防するには、この4つの条件をひとつでも減らすことが良いとされています。
そして、あまり知られていないのが『唾液の働きが虫歯予防に役立つ』ということです。
唾液はカルシウムとリン酸の飽和液なので、歯を唾液にひたしていると歯は強くなっていきます。また、唾液には酸性を中和する働きもあるので、虫歯の原因である酸の働きを中和します。この唾液の働きを助けるためにも毎日の歯磨きが大切になります。歯の表面に汚れがついていると、歯の表面からミネラルを取り入れることができず、唾液の働きが軽減されてしまいます。
子どもたちの虫歯を防ぐには周りの保護者の方々の歯の予防、毎日の歯磨きがやはり重要です。 子どもの歯の健康を維持するためにも、まずは保護者の皆さんから普段のお口のケアを心掛けていきましょう!