歯のトリビア

どうして歯が動くの?!

歯並びが良くないと歯を見せながら自信を持って“ニッコリ”と笑えないですよね?
皆さんはなぜ、歯が動くか考えたことはありますか?また、歯の矯正をするのには年齢制限があって、矯正は子どもだけの治療で大人はできない治療と思っていませんか?もしそう思っていたら、それは大きな誤解です。いまから、それがなぜか?ということをわかりやすく説明したいと思います。

歯が動く仕組み

まず最初に知っておいて欲しいのは歯の動く仕組みです。 矯正とは、骨の代謝機能を上手に利用して自然の力で歯を動かす治療だということです。 私たちの歯は、硬い顎の骨(歯槽骨)に埋まっていますが、顎の中に埋まっている部分の「歯根部」は「歯根膜」という、やわらかいクッションのようなものに包まれていて、直接顎の骨が歯とぶつからないようにつないでくれています。歯列矯正は歯にブラケットという物を付けたり、取り外しのできるマウスピースを付けて歯を動かして行きます。その時の力は、動かしたい方向に100g程度の弱い力で負荷を加え、長い時間をかけて動かしたい方向に圧迫するため、その圧迫された方向に歯は動きます。
つまりはお口の中で何が起こっているかというと、この時動かしたい方にある顎の骨は破骨細胞が古い骨を分解して骨を吸収させるため、そこにはスペースが生まれます。そのできたスペースに動かしたい歯をもって行けば歯は動くということです。

歯の妖精の歯列移動

ここで「スペースができてしまったら周りの歯がグラグラになって抜けてしまわないか? 」と心配になると思いますが、大丈夫です!今度は骨芽細胞(こつがさいぼう)が活躍してくれ、新しい骨を形成してくれるので問題ありません。 あくまでも矯正は外科的ではなくて、骨の代謝機能を利用しているだけなので、時間は年数単位でかかってしまいますが小児から永久歯が生えそろった大人(高齢者)でも可能です。また、歯並びが悪いとむし歯や歯周病になりやすくなりますので、その予防として、矯正治療を勧められることもあると思います。

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