
虫歯の色は変化している?
皆さん虫歯の色のイメージって「黒」だと思っていませんか?実は虫歯というのは虫歯の進み具合や深さの程度(進行状態)によって色が違ってくるんです。本来虫歯というのは、原因菌であるミュータンス菌が私たちのお口の中に住みつき定着してプラーク(歯垢)をつくり、私たちが毎日食べている食べ物の中に含まれている糖質(主に砂糖)を分解して酸を作ります。この酸が歯を溶かし、歯の構成成分であるリンとカルシウムをどんどんと奪ってしまい歯がもろくなってしまいます。
【CO】はじめの頃は初期虫歯といって「虫歯」にはカウントされませんし、この状態の色は歯よりやや白っぽいです。専門的には「白濁(CO・シーオー)」という言葉を使います。そこから時間が経過して上手にブラッシングができなかったりだらだらと糖質を摂り続けてしまうと、いよいよ本当の虫歯になってしまいます。
【C1】次はエナメル質の虫歯が起きます。この時の色は白からやや黄色い状態で、まだ歯はしみたりしません。
【C2】象牙質まで進んだ虫歯になると、冷たい飲物・甘い物で痛みを感じてきます。この時の色は黄色から茶色ですが場合によっては黒く見える場合もあります。このような状態になったら、歯医者さんに行ったほうがよいといえます。
【C4】歯根(しこん)だけ残った状態の虫歯になると、神経は死んでしまっているので痛みを感じることはありません。この時の歯の色は黒くなっているのがほとんどですが、場合によっては息肉(そくにく)と言って周りの歯ぐきが盛り上がってきていて悲惨な状態になっています。もう、こうなってしまうと歯は残すことができないので、麻酔をして歯を抜くことが一般的です。根の先には膿の袋ができているので毎日食事をする時や、つばを飲み込むと同時に、膿を飲み込んでいることになります。
自分では虫歯の色で虫歯の進行状況を診断するのは難しい場合があります。日頃から定期健診を最低でも年2回は受けましょう。心配があれば、歯医者さんに行ってくださいね。