歯の中の歯髄(神経と血管)がある部分を根管と呼びます。根管治療とは、歯髄を除去した後に、根管内の清掃や洗浄、消毒などを行い、根管内の痛みや炎症などを抑える治療のことをいいます。根管治療後は、根管に薬剤を詰め(根管充填)、そこに被せ物を取り付けたり詰め物を入れることができ、再び歯の機能を取り戻すことができます。 <根管治療となる場合の症状>
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STEP1 治療の前の準備
歯や詰め物などを切削し、歯髄、または根管部分を露出させ、歯髄がある場合にだいたいの歯髄を取り除きます。過去に根管治療をし、歯髄を取り除いていた場合は、根管内に詰めている薬剤をできる限り取り除いておきます。
STEP2 清掃
根管治療用の小さな器具を使って、感染している歯質や残存している歯髄、薬剤などをこそぎ取り、清掃を行います。
STEP3 洗浄・消毒
薬剤を使用して洗浄・消毒をし、症状に応じた薬を詰めます。
STEP4 治療の後に
根管治療後に、痛みや炎症などの症状が落ち着いたら、根管内への細菌の侵入を防ぐために、専用の薬剤で根管を埋める「根管充填」という治療を受けることになります。根管充填後に症状が無ければ、被せ物や詰め物をいれるために、歯を削って整えた後に型取りへと進みます。 |
治療にかかる期間は、炎症の状態や根管の形態によって大きく異なります。根管の形はヒトによってそれぞれ異なり、歯の根と同様にまっすぐな形をしていて、器具を使って簡単に治療ができる方もいれば、蜘蛛の巣のような網の形や、枝状に細かく分かれる形をしており、器具や薬を使っても治療が難しい方もいます。炎症や形態に問題がなければ1〜2週間で、問題があるときには2〜3ヶ月かかることもあります。 |
歯髄を取ったと説明を受けたはずなのに、治療中や治療後に痛みや炎症が起こることもあります。 ○ 根管治療中に痛む場合
○ 根管治療後に痛む場合
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根管治療は、歯科用語で「歯内療法」、または「歯内治療」といいます。これらに関することを、特に力を入れて講習会などで勉強され、技術を日々磨いている歯科医師の中には、歯内療法にマイクロスコープ(歯科治療用の顕微鏡)を用いて治療をされている歯科医師もいます。マイクロスコープは肉眼では確認できない細部の問題点を把握することができるため、より正確な診断と、より精度の高い治療を受けられることを期待できます。予後が悪く、セカンドオピニオンを検討されているかたは、マイクロスコープを用いて治療をおこなう歯科医師のもとへ受診してみるのも一つの方法でしょう。 |