一度治療した歯も虫歯になる!?

虫歯の治療が終わってひと安心していませんか?
油断してはいけません。一度治した歯でも、再び虫歯になることがあります!

どうしてまた虫歯になるの?

虫歯は、歯に残った食べカスが時間をかけてお口の細菌と混じり合うことで、プラーク歯垢)とよばれる細菌のかたまりになり、それが原因で発生します。被せ物や詰め物で治療をした歯は天然の歯ではないので虫歯にはならないと思われがちですが、被せ物や詰め物と自分の歯の間には境目があります。そこに溜まった汚れを落とすことができなければ、再び虫歯になることが考えられるのです。

【歯を守るためのちょっとアドバイス】
治療を終えた歯に歯ブラシや、歯と歯の間にデンタルフロス(糸ようじ)、または歯間ブラシをあてて磨くことができるか、鏡を見て確認しておきましょう。また、きちんと歯を磨けているかどうか確認したい場合は、ドラッグストアなどで販売している「染め出し剤」を使うとよいでしょう。磨き残しの多い箇所や、掃除しにくい箇所などがあれば、歯科医師に相談してみましょう。

虫歯になりやすい方は?

金属の詰め物 下記の要因があると、再び虫歯になりやすい傾向にあります。

  • 保険治療を受けた方
    保険治療で使用する『白い詰め物』や『金属の詰め物や被せ物』は劣化しやすい材料なので、長い年月を経ると材料の一部が欠けることがあります。劣化した部分に歯ブラシなどの清掃道具が行き届かなかった場合、虫歯ができることがあります。
  • 食いしばりや歯ぎしりのある方、硬い食べ物が好きな方
    天然の歯だけでなく、詰め物・被せ物なども、大きな衝撃を受けると、亀裂が入る・欠ける・割れるということが起こり得ます。亀裂や、割れたことに気が付かずに過ごすと、その隙間に汚れが溜まり、虫歯ができることがあります。
  • 歯並びが悪い方、虫歯菌が多い方
    ガタガタ歯並び方や、お口の中にミュータンス菌やラクトバチラス菌が多い方は、虫歯になりやすくになります。
  • 唾液の量が少ない方
    糖尿病や、その他の病気、薬の副作用などで唾液の分泌が少ない方は、虫歯になりやすくなります。
これらに該当する方は、食生活やブッラシング方法に注意、または改善をしなければ、再び虫歯になる可能性が高くなるでしょう。

【歯髄(歯の中にある神経)を抜いた方へちょっとアドバイス】
歯髄(歯の中にある神経)を抜く治療を受けた方は、再び虫歯になったとしても痛みなどの症状がでにくいため、進行していても気づかないことがあります。大きく虫歯が進んでしまうと、場合によっては歯を抜かなければならないこともあります。日頃から丁寧にブラッシングをしましょう。

虫歯を再び作ることを防ぐためには?

歯科医院で受診 歯科医院で下記の事項を受診するとよいでしょう。

  • 歯科医院で定期的にお口の中のチェック
  • 歯のクリーニング
  • ブラッシング方法や食生活に問題があれば指導を受ける
受診する間隔は、お口とお身体の状態によって異なりますので、詳しくは担当の歯科医師とご相談ください。
※食いしばりや歯ぎしりをされる方は、歯を守るために、噛み合わせの調整やマウスピースを入れる治療などが必要となることがあります。

痛みなどの不快な症状が無ければ、歯科医院へ足が遠のいてしまいやすいでしょう。しかし、症状が出た時には、状態が悪化していることが多く、治療費や時間がかかることが考えられます。歯を守るために、定期検診を受ける習慣をつけることをお勧めします。歯科医院で適切な処置と、毎日のお口のケアを続けていれば、新たなお口のトラブルを防ぐことができるでしょう。


歯のトリビア

注目トピック