昔とは違う現在の歯科治療

歯医者さんで嫌な思いをする

昔に通った歯医者さんで嫌な思いをしたことがあり、不安や不信感から歯医者さんと疎遠になっている方はいらっしゃらないですか?

現在の歯科治療では、

  • お口の状態の説明
  • 治療の必要性やその効果
  • 治療の選択肢とそれにかかる期間、費用

などについて事前にきちんと説明し、患者様より同意を得てから治療を開始することが一般的となっています。また、十年以上前と比べて、虫歯治療の幅が広がっており、今までの歯科のイメージとは違うと思われる方も多いのではないのでしょうか。

ここでは、虫歯治療が昔と比べてどのような変化があったのか、ご紹介します。

痛みの少ない治療を心掛ける先生が増えています

■麻酔の注射について
「治療中に痛むことは避けたいけれど、痛みを抑える注射が苦手」という方もいるでしょう。このようなことに考慮し、痛みを感じさせないように治療を進める歯科医師が増えています。麻酔の注射のときに感じる痛みは、針を刺したときと、麻酔薬を注入するときに起こります。針を刺したときの痛みは、表面麻酔の塗り薬をつけたり、ジェット噴流で麻酔薬を浸透させたり、細い針で注射したりすることで軽減できます。また、麻酔薬を注入するときの痛みは、麻酔薬を人肌に温めたり、ゆっくりと注入したりすることで軽減できます。しかし、激しい痛みや腫れが出てからの治療では、麻酔が効きづらいこともありますので早めに治療を受けましょう。

健康な歯をできるだけ残す治療が行われています

これまでの虫歯治療では、虫歯とその周囲を大きく削ることで、虫歯の再発を防ぐことが一般的でした。しかし、治療機器や材料などの発達も影響し、健康な歯をできるだけ残す治療が広まりつつあります。歯を大きく削らないことは、歯の寿命を延ばし、患者様への負担を減らすとこができるでしょう。

ニーズに合わせた治療が受けられるようになっています

被せ物や詰め物の種類が増えて、患者様のニーズに合わせた治療が受けられるようになっています。

■費用を抑えたい場合の例

従来の保険治療のように、プラスチックの詰め物や被せ物、銀の被せ物などの治療が受けられます。

■見た目を追求したい場合の例

自由診療のため費用は高くなりますが、自分の歯に近い色調を再現することができるセラミック治療を受けることもできます。数十年前、被せ物といえば金属を使用したものが主流でしたが、オールセラミック(すべてセラミックの被せ物)や、ジルコニアセラミッククラウン(歯の表面部分にセラミックを焼き付けた人工ダイヤモンドの被せ物)の出現により、見た目の美しさはもちろんのこと、金属の被せ物を装着したときにみられる「金属イオンによる歯茎の黒ずみ」の心配もありません。また、金属アレルギーの方も問題なく治療が受けられます。

治療後の再発を防ぐことにも力を入れています

かつては、虫歯を削って詰めたり被せたりすれば治療が終わることもありましたが、現在はそれだけでなく、お口の中の環境を変えて、再発を防ぐ治療も行われています。たとえば、唾液の質や虫歯菌の量などを調べてお口の状態に合わせた予防をしたり、定期的なお口の状態のチェックやクリーニング、ブラッシング方法や食生活の指導を受けたりなど、お口の健康維持のサポートに取り組むところが増えています。

現在では、患者様のご希望に添いながら、お口の健康を考えて進める歯科治療が一般的な傾向です。不安がある場合は、遠慮せずに歯科医師やスタッフに相談されるとよいでしょう。


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