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乳歯 虫歯 白い 治る

幼児の虫歯の初期症状とは?乳歯が白い状態なら治療なしで治る?

監修者

古川 雄亮先生
古川 雄亮先生

国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

仕上げ磨きのとき、ふと「歯の色がここだけ違う?」と感じたことはありませんか?痛がる様子はないけれど、「もしかして虫歯かも」と不安に思う親御さんは少なくありません。本記事では、幼児の虫歯の初期症状など特徴をわかりやすく解説しています。

さらに、「白く濁っているだけなら治療せずに自然に治るの?」という疑問にもお答えします。
お子さまの歯を守るために、ぜひ最後までご覧ください。

記事のポイント3つ

・幼児の虫歯の初期症状で、歯の表面が白く濁って見えることがある。
・幼児の虫歯は進行が早いため、初期段階でも治療を受けるのが良い。
・乳歯は永久歯より歯が弱いため、虫歯になりやすい。

幼児の虫歯の初期症状(特徴)とは?

乳歯の虫歯は進行が早く、主に仕上げ磨きで親御さんが発見してあげることが重要です。初期症状(特徴)を紹介します。

特徴①歯の表面が不透明な白になる


歯に大きな穴があく前の初期虫歯は、歯の表面が白く濁って見えることがあります。健康な歯に比べると透明感やツヤが失われている状態です。

このような変化が幼児の虫歯の初期症状の一つで、痛みも無く注意しなければ仕上げ磨きで見逃してしまうため、白く濁った部分がないか確認する習慣をつけましょう。

特徴②痛みなどに気づきにくく進行が早い


虫歯の初期は痛みが出にくいのが特徴です。虫歯の初期症状から1週間で虫歯がエナメル質の下の象牙質まで進行してしまうこともあります。

子供が「口が痛い」「歯が痛い」と言い出したころには、虫歯がかなり進行しているケースも多く、泣き出すほどの痛みがある場合は、歯の神経に虫歯が進行しているかもしれません。

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幼児が虫歯になりやすい理由は3つ

そもそも幼児は、大人に比べて虫歯になりやすい傾向があります。その理由として以下3つが挙げられます。

①歯の表面のエナメル質が軟らかいから


幼児の歯(乳歯)は永久歯に比べて、歯の表面のエナメル質が軟らかい特徴があります。歯を保護する機能が弱いため、虫歯になりやすいといえます。

②間食が多いから


幼児は間食の機会が多く、口腔内の虫歯菌が繁殖しやすい環境になります。「子供が泣き止むから」という理由で間食させている場合、できれば時間を決めてあげましょう。

また、幼児は砂糖を含むお菓子や飲料を好む傾向にあります。虫歯菌は糖分をエサとして酸を作り出し、歯を溶かして虫歯を作ります。

③歯磨きが十分にできていないから


幼児はうまく歯磨きができません。毎日歯磨きをさせても、汚れがちゃんと取れていなければ虫歯になるリスクが高まります。そのため、親御さんによる仕上げ磨きが重要です。仕上げ磨きが必要なくなった後も、永久歯が生え変わるまでチェックしてあげられると良いでしょう。

幼児の虫歯は初期段階の白い状態なら治療なしで治る?

「虫歯の初期段階なら治療なしでも治る」という情報を聞いた方もいらっしゃると思います。その点について解説します。

初期段階でも治療した方が良い


初期段階で虫歯を発見できた場合、年齢に関係なく早めに歯科医院で治療を受けましょう。特に乳歯は虫歯の進行が早いため、放置で歯が痛み出します。

虫歯が神経に達した後、歯根の先へと進行します。これから生えてくる永久歯の卵があり、虫歯菌が及んでしまうと永久歯が健全な状態で生えてこないリスクが高まります。

「乳歯は生えかわるから虫歯になっても大丈夫」というのは間違った認識であり、乳歯を適切にケアしないと永久歯が生えてこなかったり、生えてきてもすぐに虫歯になったりするのです。

また、乳歯が虫歯になると、十分に噛めず食事がしにくい、夜中に歯が痛くて眠れないといった問題が起こり得ます。さらに、顎や脳の成長にも悪影響を与える恐れがありますので、初期段階でも治療を受けましょう。

歯を削らずに済む可能性もある


初期段階であれば歯を削らずに済む場合があります。フッ素の塗布をして再石灰化を促す治療で虫歯進行を食い止めることをします。

幼児の虫歯を予防する5つの方法

歯の健康を守るために重要なのは、日々のケアによって虫歯を予防することです。具体的な方法ご紹介します。

①親が歯磨きをサポートする


歯磨きだけでは細かい汚れまで落としきることは難しいです。虫歯予防のために親御さんの仕上げ磨きが欠かせません。子供の自主性を尊重しながらも、必要なサポートをしてあげましょう。磨きにくい部分があれば、デンタルフロスなども活用し仕上げ磨きをしましょう。

②フッ素を塗布してもらう


歯科医院でのフッ素塗布も虫歯予防に効果的です。フッ素には歯の脱灰を抑え、再石灰化を促進する働きがあります。脱灰とは歯の表面のミネラル成分が失われている状態で、これが続くと虫歯ができます。

フッ素によって虫歯になりにくい状態を作ることができ、一度塗布すれば3ヶ月程度効果が持続します。乳歯の前歯が上下4本ずつ、計8本生えたころからフッ素塗布を始めましょう。

③シーラント処置を受ける


シーラントとは、乳歯の奥歯の複雑な溝にプラスチックを入れて埋める処置のことです。奥歯の溝は虫歯が発生しやすいため、溝を埋めて食べかすや歯垢などが入り込むのを防ぎます。

④だらだら食べをさせない


だらだらと時間をかけて食事をしたり、自由に間食していたりすると、口腔内が酸性に傾き続けます。酸性の状態が続くと、やがて歯のエナメル質が溶け始めて初期虫歯ができます。時間を決めて飲食するようにしましょう。

⑤歯科医院での定期検診を習慣にする


子供のうちから歯科医院で定期検診を受けることが大切です。虫歯ができても早期発見・治療が可能で、歯のクリーニングも受けられます。

そのほか、子供に合ったケアの方法などをアドバイスしてもらえるメリットもあります。歯の健康を守るために、定期検診に行く習慣を幼少期からつけるのがおすすめです。

まとめ

幼児の初期段階の虫歯は、歯の表面が不透明に白く鳴ことがあります。幼児は歯の表面のエナメル質が軟らかく、自分では歯磨きが十分にできないため、大人よりも虫歯になりやすい点にご注意ください。

乳歯の虫歯の進行が早いため、初期段階でも治療を受けた方が良いです。「子供が虫歯になっているかもしれない」と思う場合は、自己判断で放置しないよう、早めに歯科医院を受診しましょう。

この記事で、幼児の虫歯の初期症状に関するあなたの疑問や不安が、少しでも解消されたら幸いです。

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