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歯医者で行う予防歯科とは?歯科検診との違いやメリット、費用を解説

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「予防歯科は大事という話を聞いたが、予防歯科のメリットがわからない。受けたほうがいいと思うけど、虫歯や歯周病を防ぐ予防歯科はどれだけ効果的?」そんな疑問をお持ちの方も多いです。

今回は、予防歯科の基礎知識、歯科検診との違い、予防歯科の5つのメリット、予防歯科で行われる4つの処置、予防歯科に必要な費用相場、予防歯科を何カ月に1回受けるべきかなど、詳しく紹介します。

この記事の要約

・予防歯科とは、虫歯や歯周病の発症・進行を防ぐための治療
・予防歯科によって、虫歯や歯周病の予防・早期発見、全身の病気予防、日常生活における口腔ケアの意識が高まるなどのメリットがある
・予防歯科を受けるペースは1~3カ月に1回程度が多く、必要費用は保険適用の有無や、治療を受ける歯科医院によって異なる

歯医者で行う予防歯科とは

予防歯科とは、虫歯や歯周病などの問題を防ぐ治療を指します。具体的な内容として、定期的に歯科医院で診察を受けて歯や歯茎の状態を健康に保つために、フッ素の塗布や歯石の除去などを行う、歯科医院が患者さんに正しいブラッシング方法を指導するなどが挙げられます。

厚生労働省の公開した資料には、「定期的に歯石除去や歯面清掃などの予防処置、歯磨き指導を受けることが歯の喪失の防止に重要である」、「5年間の観察で定期的に歯石除去等を受けた群の1人平均喪失歯数は0.37歯であったのに対し、受けなかった群の喪失歯数は1.39歯であった」という記述があり、予防歯科の効果が実際のデータにも示されています。

参考:厚生労働省

予防歯科と歯科検診の違い


予防歯科と歯科検診は似ている部分もありますが、目的は少し異なります。予防歯科は虫歯や歯周病などの病気を防ぐことが目的で、症状がない段階でお口の中のケアによって、将来的な問題が発生することを回避する役割があります。

それに対して、歯科検診はお口の中に何か問題が起こっていないかを確認することが大きな目的となります。歯科検診により早期発見・治療が可能です。

予防歯科のメリット

予防歯科によって、患者さんに多くのメリットがあります。この項目では、予防歯科による5つのメリットを詳しく紹介します。

虫歯や歯周病の予防・早期発見につながる


虫歯や歯周病の初期段階では自覚が難しく、気が付いたら進行していたケースも多いです。定期的に歯医者さんに足を運んで予防歯科を受けることによって、虫歯や歯周病に早い段階で気づけます。

虫歯や歯周病を早期に発見できるかによって、治療の難易度や治療期間が大きく変わります。予防歯科によって虫歯や歯周病の発症や進行を防ぎ、早期発見・治療につながるので、予防歯科は重要な役割を果たします。

全身の病気の予防が期待できる


虫歯や歯周病は全身疾患の発症につながる可能性があります。虫歯や歯周病が進行すると、その原因となる細菌が口の中の血管を通じて全身に行き渡り、心臓病、脳卒中、糖尿病、誤嚥性肺炎といった、命にかかわる病気を引き起こす可能性があります。

予防歯科により虫歯のリスクを下げることは、お口の中の健康状態を改善し、全身の健康状態の悪化を未然に防ぐ可能性がある点も、予防歯科のメリットの一つです。

治療費の負担を減らしやすくなる


予防歯科を受けるために歯科医院を受診する際、治療費が当然かかります。患者さんにとってマイナスですが、虫歯が進行してから歯科医院を訪れて治療を開始すると長期間の通院が必要になる可能性があり、治療費も高額になる傾向です。

また、重度の虫歯の治療の際、被せ物、入れ歯、ブリッジ、インプラントを入れる必要があり、治療費に作製費用が上乗せされます。

予防歯科による良好な口腔環境の維持は、結果的に虫歯や歯周病を減らし、被せ物の作製費用などの金銭負担を減らすことにもつながります。

口腔内の健康を保つための正しい知識を身に付けられる


予防歯科には、歯科医院でのブラッシング指導や、食生活改善も含まれます。予防歯科により、お口の中の健康を保つ正しい知識を身に付けられる点もメリットです。

予防歯科を通じ自分自身で正しいケアを行えれば、歯科医院に通っていない期間も、口腔内を清潔に保てます。日常生活のお口のケアの質を高める点でも、予防歯科の恩恵は大きいです。

口腔ケアに対する意識が高まる


予防歯科では、定期的に歯科医院に通うことになるため、口腔ケアに対する意識が高くなる点もメリットです。

担当医や歯科衛生士の指導を通じ、ブラッシングの質の向上が実感できるため、歯磨きのモチベーション向上につながります。

また、ブラッシングの改善や歯のクリーニングを通じてお口の中の衛生状態が改善することで、その状態を保ちたい意識を持ちます。こうした好循環が生じ、口腔ケアをより丁寧に行う習慣が身につく点も、予防歯科が持つ大きなメリットです。

予防歯科で行われること

歯科医院の予防歯科では、さまざまな処置が行われます。実際、予防歯科で行われる治療やアドバイスの具体例を4つ紹介します。

口腔内のチェック


処置の前に、まずは患者さんのお口の中をチェックします。口腔内診査やレントゲン撮影が行われ、歯や歯肉の状態を肉眼と目で確認しきれない部分まで確認されます。

適切なチェックを行うことによって、患者さんの状態に即した治療方針を立てることができるようになります。それに加えて、虫歯や歯周病の兆候が見られる部分を早期に発見し、症状が軽いうちに適切な処理を行える可能性が出てくる点も大きなプラスとなります。

PMTC


PMTCは、歯科医師や歯科衛生士が、専用機器を使用するクリーニングです。日々の歯磨きだけでは落としきれない歯石や歯垢(プラーク)を徹底的に除去でき、予防歯科では非常に効果的な処置です。

PMTC後は歯の表面を滑らかにでき、歯垢が付着しやすい歯石も除去されます。フッ素入りの研磨剤の使用や高濃度フッ素塗布で歯が強くなる点も大きなメリットです。

フッ素塗布


予防歯科では、PMTC後に歯の表面にフッ素を塗布するケースが多いです。フッ素は虫歯などの影響によって歯から溶け出したカルシウムの再石灰化を促進することに加えて、虫歯菌の働きの抑制効果も持つため、虫歯予防にあたって重要です。

また、フッ素を塗布した歯は虫歯菌の出す酸に強くなり、虫歯になりにくくなります。歯科医院で用いられるフッ素は歯磨き粉などに含まれているものよりも濃度が高いため、より高い効果が期待できます。

ブラッシング指導


予防歯科の一環として、担当医や歯科衛生士によるブラッシング指導も行われます。歯の形や歯並びなどのお口の中の状態は人によって大きく異なります。正しいブラッシング方法、適切な歯ブラシの選択、歯磨きの際に使用すべきサブの器具といった具体的な指導内容に関しても、患者さんごとに違います。

加えて、患者さんの歯磨きの癖による磨き残しを可視化するために染め出し液を使うこともあり、歯科医院でしか詳しい指導が受けられないことは非常に重要です。

予防歯科

予防歯科にかかる費用【保険適用になる?】

予防歯科は虫歯を削るなどの歯科治療前の処置にあたるため、保険適用外となることもあります。ただし、2020年に行われた診療報酬改定によって、歯周ポケットが浅い患者さんのメンテナンスや、初期の虫歯や歯周病に対する重症化を防ぐためのフッ化物塗布といった、予防歯科に該当する治療の一部が保険適用の対象となっています。

予防歯科の費用相場としては、保険適用の場合であれば4,000~5,000円程度が目安です。保険適用外(自由診療)で予防歯科を受ける場合は歯科医院によって大きく異なりますが、おおよそ5,000円~10,000円程度が相場です。

2025年1月 株式会社メディカルネット調べ

予防歯科は何ヶ月に一回?

予防歯科を受けるペースは、一般的に1〜3カ月に1回程度の頻度が多いです。虫歯や歯周病への免疫力が強い人で、しっかりと磨けて、口腔内状態が良好であれば、半年に1回程度のペースでも問題ない場合があります。予防歯科を受ける際には、通院の頻度についても担当医とよく話し合い、専門的な見地から自分にとって適切なペースを教えてもらうとよいでしょう。

まとめ

予防歯科とは、虫歯や歯周病の発症や進行を防ぐ処置のことです。予防歯科によって、虫歯や歯周病の早期発見・治療、全身の病気の予防といったメリットが期待でき、日常生活のセルフケアへの意識を高めることができる点も大きなメリットです。

予防歯科での処置内容は、PMTC、フッ素の塗布、ブラッシング指導等が挙げられます。自分の歯を健康で長く使い続けるためにも、虫歯や歯周病にならない、悪化しないうちに予防歯科に取り組み、お口の中を清潔に保つことを目指してみてはいかがでしょうか。

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