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知覚過敏,知覚過敏 原因,知覚過敏 治し方

知覚過敏の6つの原因|ずっと痛いときの治し方や予防法とは?

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水を飲むだけで歯がしみる場合、知覚過敏かもしれません。「知覚過敏の原因が思い当たらない」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、知覚過敏を引き起こす6つの原因を紹介します。自分で気づかないうちに、歯に異変が起こっている場合もあるため、知覚過敏でお困りの方の参考になれば、と思います。また、知覚過敏の改善方法や予防法もお伝えします。

この記事の要約

・知覚過敏の主な原因は、歯の象牙質(ぞうげしつ)の露出によるものです。
・歯茎が下がって歯がすり減ったりすると象牙質が露出しやすいです。
・知覚過敏の治し方に、薬の塗布・詰め物・レーザー照射などがあります。
・生活に支障をきたすほど知覚過敏がひどい場合、歯の神経を取り除くこともあります。
・知覚過敏の予防法には、正しいブラッシングの継続や、酸性飲食物を控えることなどがあります。

知覚過敏,知覚過敏 原因,知覚過敏 治し方

知覚過敏とは

知覚過敏は、日常生活で歯がしみる症状です。知覚過敏の場合、歯の表面に歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい食べ物や飲み物を口に含んだりしただけで、鋭い痛みを感じます。知覚過敏のピリッとした痛みは、歯に刺激が加わった瞬間に生じる“一時的な痛み”が多く、持続的な痛みを感じる虫歯と大きく異なります。

厚生労働省の「歯科口腔保健支援事業(歯科口腔保健の実態等に関する調査)」によると、知覚過敏に悩む人の割合は、男性よりも女性の方が多い傾向にあり、幅広い年代で発症していることもわかります。
参考:厚生労働省

知覚過敏の6つの原因

知覚過敏の主な原因は「歯の象牙質の露出」です。

健康な歯の表面はエナメル質に覆われ、内部の象牙質は外部刺激から守られています。何らかの理由によってエナメル質が削れたり割れて、象牙質が露出することがあります。象牙質には象牙細管という細い管が歯の神経と交通し、歯ブラシや飲食物などの刺激が象牙細管から神経に伝達され、知覚過敏が起こります。
知覚過敏を引き起こす6つの原因を詳しく解説します。

→知覚過敏の原因については、知覚過敏(象牙質知覚過敏症)の原因もご覧ください。

①歯茎が下がっている


加齢とともに歯茎が下がります。また、過剰な力での歯磨きで歯茎が下がることもあります。
歯茎が下がると、歯の根元が露出します。歯の根元はエナメル質に覆われておらず、薄いセメント質の下の象牙質に刺激が加わりやすく知覚過敏が生じます。

②歯が割れている・折れている


転倒などで歯に強い衝撃が加わった場合、歯が割れたりすることがあります。この場合も象牙質が露出した状態となり、知覚過敏を引き起こす可能性が高いです。

③歯がすり減っている


歯がすり減ると、エナメル質が摩耗して削れ、象牙質が露出します。歯がすり減る原因として、歯ブラシで過剰な力で歯磨きをすることや、歯ぎしり・食いしばりなどが考えられます。

④歯が溶けている


強い酸性の食べ物や飲み物を摂取して歯が溶ける場合があります。炭酸飲料や清涼飲料水を長時間かけて飲んだり、酸っぱい飲食物や果物を過剰に摂取する習慣があると、酸がエナメル質を溶かすため注意が必要です。エナメル質が酸に溶かされて象牙質が露出した状態を、酸蝕歯といいます。

⑤虫歯治療の影響


虫歯治療を受けた影響で象牙質が露出して知覚過敏が生じる可能性もあります。
また、虫歯治療で削られた歯の神経は、削られた刺激に対して一時的に敏感になることがあります。被せ物やブリッジを装着時も、知覚過敏が起きることがあります。
多くの場合、虫歯治療後の知覚過敏は一時的なもので、しばらくすると症状は無くなります。ただし、症状が続く場合には、再治療が必要かもしれません。

⑥ホワイトニングの影響


歯を白くする「ホワイトニング」の影響で、知覚過敏が起こる場合もあります。ホワイトニング薬剤が原因と考えられ、一時的に知覚過敏が起こります。ホワイトニングが原因なら止めることで、知覚過敏の症状は緩和するでしょう。

知覚過敏の6つの改善方法

知覚過敏の症状にお悩みの方のために、6つの改善方法をご紹介します。

①知覚過敏用の歯磨き粉を使用する


知覚過敏用の歯磨き粉には、硝酸カリウムという成分が多く含まれています。硝酸カリウムは、歯の神経に伝わる刺激を遮断する役割を果たします。

②知覚過敏用の薬を塗布する


フッ素などが配合された薬を塗布する治療法もよく選択されます。歯がしみるのを防ぎ、知覚過敏の症状を軽減する効果が期待できますが、数回にわたって薬の塗布が必要になるケースもあります。

③歯科材料を充填する


象牙質の露出している部分に、レジン(プラスチック)を充填する(詰める)治療法です。象牙細管をフタして歯の神経に刺激が伝わらないようにし、知覚過敏の症状を抑制します。

④レーザーを照射する


知覚過敏が生じている箇所にレーザーを照射します。レーザーによって象牙細管内の組織液を凝固させ、知覚過敏の症状を改善させます。

⑤神経を取る


生活に支障をきたすほど知覚過敏が強い場合、歯の神経を取る治療が必要かもしれません。神経を取ると歯がもろくなるデメリットがあります。

⑥マウスピースをつける


歯ぎしりによる知覚過敏の場合、就寝時にマウスピースをつける治療を受けます。マウスピースの装着で歯ぎしりによる歯のすり減り・象牙質の露出を防ぎます。

知覚過敏の4つの予防法

知覚過敏を繰り返さないよう、以下の方法を実践しましょう。

①正しいブラッシングを行う


歯の健康を守るためには、毎日正しく歯磨きを行うことが大切です。フッ素入りの歯磨きで歯の再石灰化を促すと、知覚過敏の予防につながります。
歯ブラシを適度な力で持ち、丁寧にブラッシングしましょう。歯と歯茎の境目を力強く磨いてしまうと、歯茎が下がって象牙質が露出しやすいため注意が必要です。

②定期的に歯科検診を受ける


症状がなくても、定期的に歯科検診を受けましょう。定期検診は歯のトラブルの早期発見・治療につながります。

③酸性飲食物を控える


炭酸飲料・清涼飲料水・アルコール飲料・酸っぱい飲食物・果物は、歯のエナメル質を溶かしやすいため注意が必要です。頻繁に酸っぱい食べ物を摂取し炭酸飲料を飲むのは控えましょう。

④フッ素入りの歯磨き粉やマウスウォッシュを利用する


フッ素によって歯のエナメル質が強化されます。知覚過敏用歯磨き粉に加えて、フッ素が含まれているマウスウォッシュの利用などがおすすめです。

知覚過敏についてよくある質問

最後に、知覚過敏に関する疑問・質問にお答えします。

知覚過敏はストレスが原因で起こる?


ストレスが知覚過敏を引き起こすかもしれません。ストレスの状態が続くと、歯ぎしり・食いしばりをするようになり、歯のすり減りや破折を引き起こし、結果、象牙質が露出して知覚過敏になります。

シュミテクトで知覚過敏は治る?


知覚過敏のケア用品として知られる歯磨き粉「シュミテクト」は、公式の製品ページでも「知覚過敏症状の予防」が効能として紹介しています。

シュミテクトには硝酸カリウムが含まれ、知覚過敏の症状を軽減します。シュミテクトに限らず、高濃度のフッ素を配合した歯磨き粉は、エナメル質の強化が期待できます。エナメル質が強化され象牙質の露出を抑えられれば、知覚過敏の痛みを軽減できる可能性が高いです。

まとめ

知覚過敏の主な原因は象牙質の露出です。歯茎が下がって歯がすり減ったりすると象牙質が露ししやすくなり、歯ブラシや飲食物の刺激で痛みを感じやすくもなります。

知覚過敏の治療法には、知覚過敏用の薬の塗布や詰め物などがあります。痛みがひどい場合には、歯の神経を取る治療が必要かもしれません。知覚過敏かもしれないと思ったら、歯科医院を受診しましょう。

この記事で、知覚過敏の原因に関するあなたの疑問や不安が、少しでも解消されたら幸いです。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

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