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小児歯科で行うフッ素塗布の3つの効果|始める年齢や頻度、リスクも

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子供の歯の健康を守るためにフッ素が良い、という情報を聞いたことはありますか。知り合いの子が小児歯科でフッ素塗布をしている、というような話を聞くと興味がわきますよね。

フッ素が歯に良いことは何となく知っていても、具体的な効果がわからない方も多いです。この記事では、小児歯科で行うフッ素塗布の3つの効果を詳しく解説します。フッ素塗布を始める年齢・頻度・リスクなども紹介しますので、ぜひご覧ください。

この記事の要約

・フッ素塗布は、歯を強くする虫歯予防する効果があります。
・上下の前歯が生えてくる1歳頃を目安にフッ素塗布を始めます。
・年2回以上、定期的にフッ素塗布を受けましょう。
・小児歯科で行うフッ素塗布は安全性が高く、小さなお子様も安心して受けられます。
・自宅のフッ素塗布と小児歯科のフッ素塗布との併用がおすすめです。

フッ素塗布とは

フッ素塗布は歯医者で受けられる予防歯科処置の一つです。歯の表面に高濃度のフッ素(フッ化物)を直接塗布することで、虫歯予防の効果を発揮します。大人も子供も年齢を問わず受けることができます。

小児歯科で行うフッ素塗布の3つの効果

小児歯科でのフッ素塗布の効果を3つ紹介します。

歯を強くする


乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯を覆うエナメル質が未成熟で虫歯になりやすい状態です。ダメージを受けやすい子供の歯もフッ素塗布によって強化できます。

エナメル質を構成する「ハイドロキシアパタイト」という結晶は、フッ素を取り込むと「フルオロアパタイト」とよばれる結晶に変わります。

フルオロアパタイトは耐酸性に優れ、脱灰(歯からカルシウムなどが溶ける現象)を起こりにくくします。フッ素塗布が歯を強くするメカニズムです。

再石灰化を促進させて初期虫歯を修復する


歯は、酸性の飲食物などによってエナメル質が溶け出す「脱灰」と、唾液中のミネラル分を取り込んでエナメル質を修復する「再石灰化」を繰り返しています。脱灰が再石灰化を上回ってしまうと、虫歯です。

歯にフッ素を塗布すると、カルシウムやリンの濃度が低い状態でも再石灰化が起こりやすくなります。また、再石灰化が脱灰を上回る状態が続くと、初期虫歯の脱灰状態が修復されることもあります。

虫歯の原因菌の活動を抑える


虫歯菌が出す酸によってエナメル質が溶かされ、虫歯ができます。虫歯菌が酸を生み出すには「酵素」が必要ですが、フッ素は酵素の働きを阻害する効果もあります。フッ素塗布によって、虫歯の原因菌が酸を生み出さないように抑制し、虫歯予防につながります。

小児歯科でフッ素塗布を始める年齢

小児歯科でフッ素塗布を始めるにあたって、「何歳から受けられるの?」という疑問がありませんか。乳歯の虫歯予防の場合、上下の前歯が生えてきて、甘い飲み物を口にし始める1歳頃からフッ素塗布を始めましょう。生えたばかりの歯は虫歯になりやすいため、早い段階から予防に取り組むことが大切です。

参考:東京都保健医療局

フッ素塗布の頻度


フッ素塗布によって得た効果は、時間が経てば切れてしまいます。歯を守るためには、定期的にフッ素塗布を行うことが大切です。定期的に年2回以上行うようにしましょう。虫歯になりやすい場合には、3〜4ヶ月に一度の頻度でフッ素塗布を受けることで予防効果があらわれます。

フッ素塗布のリスク

フッ素塗布の安全性について懸念がある方もいらっしゃいます。一度に大量のフッ素を摂取した場合、中毒症状を引き起こすリスクがありますが、歯医者でのフッ素塗布ではそのような心配はほぼありません。安全性の高い濃度のフッ化物を適量で用いられており、歯科医師の管理下で使用されるためです。小さなお子様も安心してフッ素塗布を受けられます。

また、フッ素配合の歯磨き粉や洗口液についても、副作用が出たという報告はこれまでにありません。

小児歯科でのフッ素塗布の流れ

小児歯科では、以下のような流れでフッ素塗布を受けます。

1.準備
歯に汚れが付着していれば先に取り除きます。そして、綿球や歯ブラシにフッ素を染み込ませます。

2.フッ素塗布
綿球や歯ブラシを使って、歯の表面にフッ素を塗りつけていきます。

3.完了
フッ素を歯に染み込ませるため、30分間は飲食を控えましょう。

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小児歯科でのフッ素塗布にかかる費用

基本的にフッ素塗布は予防処置のため、公的医療保険適用外となることもあります。歯医者によりますが、小児歯科でのフッ素塗布にかかる費用は500円〜3,000円が目安です。

また、虫歯の治療後にフッ素塗布をする場合や、初期虫歯が確認された場合などは保険適用になるケースもあります。

2024年11月 株式会社メディカルネット調べ

自宅で行うフッ素塗布の方法3選

小児歯科でのフッ素塗布に加えて、自宅でも以下のようなケアグッズで虫歯予防に取り組むことができます。

歯磨き剤


フッ素配合の歯磨き粉が、ドラッグストアや歯医者などで販売されています。歯科医院で扱われる高いフッ素濃度ではありませんが、歯磨きをするたびにフッ素の効果を得られます。

このとき気をつけたいのが、フッ素濃度と使用量であり、推奨される利用方法は以下の通りです。子供の年齢に応じて、適切に歯磨き粉を使うようにしましょう。

参考:公益社団法人日本小児歯科学会「4学会合同のフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」

ジェル


歯磨き粉を使うのがまだ難しい年齢の子供には、フッ素を配合したジェルの使用がおすすめです。ジェルをつけて歯磨きをしたり、歯磨き後にジェルを歯に塗布します。

洗口液


洗口液は、口に含んでブクブクうがいをすることで、歯の隅々にまでフッ素を行き渡らせます。洗口液だけでケアを済ませることなく、丁寧に歯磨きをした後に使用しましょう。また、子供によっては洗口液を飲み込むことがあるため、ブクブクうがいができるようになって使用を開始しましょう。

まとめ

小児歯科のフッ素(フッ化物)塗布の3つの効果は、「歯を強くする」「再石灰化を促進させて初期虫歯を修復する」「虫歯の原因菌の活動を抑える」です。フッ素塗布は効果が永久に持続するものではないため、年2-4回を目安に定期的に歯科医院で受けるようにしましょう。

フッ素による虫歯予防はは歯磨き粉などを使って自宅でもできますが、高濃度のフッ素塗布は小児歯科などの歯医者でなければできません。そのため、子供にフッ素塗布をする場合は、自宅と小児歯科で併用するのがおすすめです。

この記事で、小児歯科のフッ素塗布に関するあなたの疑問や不安が、少しでも解消されたら幸いです。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

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