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連載 第2回 歯と口の健康週間

連載 第2回 歯と口の健康週間

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第2回 歯の基礎知識

第1回では「歯と口の健康週間」の歴史やどんなことをやっているのかをご紹介しました。第2回となる今回は、「歯」に関する基礎知識、歯は何本あるの?から歯の名前や構造、役割などを紹介していきます。

歯の本数

皆さんは子供の歯=乳歯、大人の歯=永久歯それぞれ何本あるかご存知でしょうか?自分の口の中、お子さんの口の中をのぞきこんで数えてみましょう。

乳歯は何本あるの?


乳歯は全部で20本あります。生後6ヶ月ごろから生え始め、3歳ごろまでにすべて生え揃います。通常は図のように左右対称で、上あごに10本、下あごに10本の計20本生えてきます。

乳歯は何本あるの?

永久歯は何本あるの?


永久歯は全部で28本あります。そこに親知らず4本を加えると32本になります。
“親知らず”は生えてくる時期がおよそ10代後半~20代前半ごろであるため、親が知らないうちに生えてくる歯であることから“親知らず”という名前がついたといわれています。乳歯と同じく通常は図のように左右対称で、上あごに16本、下あごに16本の計32本生えてきます。(人によっては親知らずが生えてこないなんて人もいます)

永久歯は何本あるの?

おまけ


地球上で一番歯が多いいきもの、それはカタツムリです。歯の本数はなんと1万本以上!といわれています。そしてうらやましいことにカタツムリは何回でも歯が生えてくるそうです。では、他の動物の歯の本数も見てみましょう。
・イヌ・・・42本
イヌは歯周病にはかかりますが、虫歯にはならないそうです。
・ネコ・・・30本
ネコもイヌと同様歯周病にはかかりますが、虫歯にはならないそうです。
・ウサギ・・・28本
ウサギの歯は一生伸び続けるため、日々硬いものをかじってすり減らし、歯の長さを一定に保っているそうです。
他のいきものがどんな歯をしているのか、何本生えているのかなど調べてみるとおもしろい発見があるかもしれませんよ。

歯の名前

「前歯が欠けた」「奥歯が痛い」など言葉で説明するとどうしても抽象的になって指で触りながら場所を伝える…なんて経験があるかと思います。
歯にはそれぞれ名前があり番号がついています。そして生えてくる場所によって名前や番号が異なります。歯の名前や番号を知ることで、治療中や検診中に歯医者さんがどの歯について調べているのか、お話ししているのか、説明しているのかが分かり便利なのでぜひ覚えましょう!

乳歯の名前

乳歯の名前

A:乳中切歯(にゅうちゅうせっし)
B:乳側切歯(にゅうそくせっし)
C:乳犬歯(にゅうけんし)
D:第一乳臼歯(だいいちにゅうきゅうし)
E:第二乳臼歯(だいににゅうきゅうし)
歯科検診や治療の時に「右上のA」、「左下のD」など聞いたことありませんか?歯医者さんは検診や治療のときには基本的に乳歯の場合はアルファベットで歯の名前を呼びます。

永久歯の名前

永久歯の名前

1:中切歯(ちゅうせっし)
2:側切歯(そくせっし)
3:犬歯(けんし)
4:第一小臼歯(だいいちしょうきゅうし)
5:第二小臼歯(だいにしょうきゅうし)
6:第一大臼歯(だいいちだいきゅうし)
7:第二大臼歯(だいにだいきゅうし)
8:第三大臼歯(だいさんさいきゅうし)
歯科検診や治療の時に「右上の1」、「左下の6」など聞いたことありませんか?歯医者さんは検診や治療のときには基本的に永久歯の場合は数字で歯の名前を呼びます。

歯の構造

歯の構造

口を開けたときまたは笑ったときに見える白いところを「歯冠=しかん」といい、歯ぐき(歯肉)の中に埋まっている部分を「歯根=しこん」といいます。

歯冠部
構造としては、表面の「エナメル質」という組織が、その内側にある「象牙質」「歯髄(神経)」を覆っています。

エナメル質
歯の一番外側、表面部の組織です。人間の体の中でもっとも硬い組織で、その硬さは水晶と同じ硬さです。ナイフで傷つけることができないほどの強度がありますが「酸」に弱い性質です。

象牙質
エナメル質の内側にある組織です。歯冠から歯根までの大部分を占めていて、歯髄(神経)を取り囲んでいます。読んで字のごとく、象の牙と同じ硬さで、人間の骨と同等の硬さがあります。
歯がしみる!歯が痛い!の始まりは虫歯が象牙質まで進行してきたときに起きる症状です。歯の中間層に位置する象牙質は、歯の色のベースとなります。

歯髄(しずい)
象牙質の内側にある組織です。この中には血管や神経が集まっていて、歯に栄養や水分を供給してくれる非常に大切な組織です。虫歯が神経にまで進行してしまうと、何も手を付けられる状態じゃなくなるほどの激しい痛みが常に続きます。そうなった場合は神経を抜くまたは取るといった治療が必要になります。

歯根部
歯ぐきの中の骨「歯槽骨=しそうこつ」に埋まっている部分で、「セメント質」に「象牙質」「根管」が覆われている構造になっています。

歯肉
ピンクの部分いわゆる「歯ぐき」のことで、歯槽骨を覆っている粘膜です。歯ぐきが炎症を起こした状態を歯肉炎といいます。

歯槽骨(しそうこつ)
歯を支えている顎の骨のことです。歯周病が進行すると、この歯槽骨が破壊されるために歯を支えることができなくなり、歯が抜けてしまうことがあります。

セメント質
歯根の表面を覆っている組織で、歯をあごの骨に固定する役割をもっています。セメント質の硬さは象牙質とほぼ同じ硬さで、組成が骨によく似ています。

歯の役割

乳歯は20本、永久歯は32本ありますが1本1本大きさや形が違います。その形状によってそれぞれ役割が異なります。本数は違いますが、役割は大きく3つ同じように分けられます。

乳歯の名前
永久歯の名前

切歯(せっし)
切歯は薄く平べったい形をしていて、主に食べ物をかみ切る役割をもっています。

犬歯(けんし)
犬歯は先がとがっていて“糸切り歯”と呼ばれるように、食べ物を切り裂く役割をもっています。この犬歯はあごの動きを誘導するためのとても重要な歯でもあります。

臼歯(きゅうし)
臼歯は文字通り臼(うす)のような形をしていて、食べ物をかみ砕きすりつぶす役割をもっています。永久歯は乳歯と比べて臼歯の本数が多く、小臼歯(4、5)と大臼歯(6、7、8)に分けられます。

では、ここでイメージをしてみましょう。実際に食べ物を準備していただいてもいいでしょう。
・食べ物を切歯でかみ切ります
       
・食べ物を犬歯で切り裂きます
       
・食べ物を臼歯でかみ砕き、すりつぶします
       
・よく噛んで飲み込みます。
このように口に食べ物が入ってから飲み込むまでの一連の流れに歯の形、役割が見事にマッチしているのが実感できましたでしょうか。

まとめ

連載第2回目は「歯の基礎知識」を紹介させていただきましたがいかがでしたか?
歯の名前、呼びかた、ひとつでも覚えていただけましたか?歯1本はとても小さなものですが、いくつもの組織から作られているものなんだとお分かりいただけたかと思います。
歯は1本1本が役割を持ち、食べること以外にも発音を助ける、表情を豊かにする、体のバランスを整えるなど、快適な生活を送るためになくてはならないものなのです。毎日しっかりケアをしていつまでも健康な歯を保ちましょう。
次回は虫歯の原因と治療法をお送りいたします。

こちらの専門サイトでは治療のこと、お近くの歯科医院情報をさらに詳しく知ることができますのでぜひご活用ください。

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