時々、野球選手がインプラント治療をした・・・なんてニュースを聞くことがあります。
スポーツ選手が力を出すには?
野球選手、特にバッターは、試合の度に歯を力いっぱい食いしばってフルスイングしているので、奥歯に大きな負担がかかり過ぎ、歯が弱ってしまうことが原因でインプラント治療をされる方が多いようです。食いしばれなくなった奥歯を治療して、再び力いっぱいのスウィングができるようにするのです。
どのスポーツも歯を食いしばることで力を出すことが多いので、歯が弱っていたり、噛み合わせが少しでもずれていることはプロ野球選手に限らず、ほとんどのスポーツ選手にとって身近に起きている問題です。
どのくらい歯に負担がかかっている?
ところで、奥歯を食いしばった時ににかかる力は一体どのくらいのものなのでしょうか!
日本歯科医師会が運営するサイト『テーマパーク8020』では「歯を食いしばった時には,どれくらいの力が歯にかかっているのですか?」という質問で20歳代の成人男性の平均が 『66.90kg』 ということを明らかにしています。
自分の体重もしくはそれ以上の力がかかっていることになりますので、プロスポーツ選手なら、さらに強い力で食いしばっていることが想定されます。歯に負担がかかって治療が必要になるのもうなずけます。
スポーツにおける歯科のスペシャリスト
日本歯科医師会と日本体育協会では「スポーツデンティスト」という資格を認めています。「スポーツデンティスト」はスポーツに関わるすべての人に、さまざまな現場でスポーツ医学に基づいた適切な指導・助言をする歯科の専門家のことで、日歯と日体協はスポーツにおける歯科のスペシャリストと位置付けています。
スポーツデンティストは具体的に下記などの役割を担っています。
●スポーツ選手のデンタルチェック(健診)
●スポーツ選手の競技活動を考慮しつつ、虫歯などの一般的な歯科疾患に関する相談や治療、応急処置
●スポーツ外傷事故による歯の破折、脱落、顎骨折などに関する相談、治療、応急処置
●スポーツにおけるけがの防止のため、カスタムメードマウスガードの制作、調整
●スポーツ現場(大会など)での歯科的救護
スポーツデンティストと連携することで、選手はベストな時期にベストな力を発揮しやすくなるでしょう。専門家からの指導があれば、選手も安心ですよね。
【あわせて読みたい】
スポーツを続けながら治療をした症例(矯正歯科ネット)