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古くて、新しい!? マスティハってなんだろう?

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ギリシャのヒオス島産「マスティハ」をご存知でしょうか?
「マスティハ」の口腔衛生効果や、製品などを認知してもらうための興味深いイベントが、2月5日(月)、ザ ストリングス 表参道にて、ギリシャ大使館の後援により行われました。多くの歯科・美容関係者などが集まった今回のイベントをレポート!

ギリシャのスーパーフードマスティハとは?

マスティハとは、エーゲ海にありギリシャに属するヒオス島南部でのみ栽培されている、マスティハの木から採取される天然の樹脂のことをいいます。色は白っぽく半透明で、独特な強い芳香を放ちます。1997年にはPDO(原産地呼称保護)産品に認定、2014年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。毎年ヒオス島から加工され、世界47ヵ国へと輸出されています。

ヒオス島の住民が栽培している

マスティハを生産する人々は4,850人おり、島の24ヶ所の村の住民が手作業で栽培を行っています。生産者の歳や性別関係なく親から子へと受け継がれ、ヒオス島住民の生活効率を担っています。

マスティハに秘められる成分はたくさん

マスティハには、抗菌・抗炎症・消化作用・皮膚の再生などの有効成分が含まれているといわれています。その歴史は長く、紀元前5世紀からマスティハは使われていたそうです。長年の使用と研究から論文が発表され、消化不良の改善や菌の減少などに寄与されることなどが各国で認められつつあり、年々輸出量や売上高が増えてきています。

幅広い製品や料理などにも使用されるマスティハ!

木から染み出た雫状の樹脂はパウダーや結晶などに加工し、輸出されます。加工されたマスティハから100種類以上の製品が製造されており、幅広い用途で使用されています。
食品では、パンや肉料理、飲料への風味付けに使用されるオイルや調味料、美容の分野では化粧品、アロマオイルやクリームなどに配合されます。医薬品の分野では胃の薬や手術用の糸などにも使用され、人々の健康に貢献することを目指しています。

幅広い製品や料理などにも使用されるマスティハ!

お口とマスティハの関係

マスティハは高い抗菌成分があるとされており、口腔衛生効果が期待されています。特に、マスティハのガムでの研究では、噛む前・噛んだ後で個人差はありますが、口腔内の細菌数が減ったり、口腔内の細菌の成長を抑制したりするということが発表されています。
歯磨き粉やガムなどに加工され、ガムを定期的に噛むことで一般的な口腔衛生予防方法につながりそうですね。マスティハの抗菌作用は製品により一回の使用量など異なる場合があるので、今後結果を更に明確にする調査や研究が必要となるそうです。

まとめ

講演中にはマスティハオイル入りのお茶が!一口飲んでみると、特有の苦みが…しかし、嫌な苦さではなく、スッと鼻を抜けてゆくすっきりとした健康的な苦みです。苦みを追いかけるように後からマスティハ特有のいい香りがお口いっぱいに広がります。
日本の食文化にもマスティハが取り入れられたらとの思いで、講演が終了後マスティハを使用した料理が提供されました。マスティハを学び、堪能できた面白いイベントでした!

講演後提供されたマスティハを使った料理
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fotolia / ハコラム運営スタッフ  

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