緊急時や災害などで避難したときには、長期間、普段とは違う環境で過ごすこともあるかもしれません。そんな非常事態のときのお口のケア方法をご紹介します。
お口のケアで健康を守る!
身の回りで大変なことが起きているという状態のとき、どうしても後回しにされがちなお口のケアですが、そんなときこそ体の健康を守るために歯とお口のケアをしていただきたいと思います。
お口はそのまま気管から肺へとつながっていますので、特に高齢者の方は口腔内が不衛生な状態になると、お口の中の細菌が気管から肺に誤って入りこみ、誤嚥性(ごえんせい)肺炎などを引き起こしやすくなりがちです。
お口のケアを欠かさないことによって虫歯や歯周病の予防だけでなく、このような肺炎や風邪、インフルエンザなどの呼吸器感染症の予防にも役立つといわれています。
だからこそ、防災グッズとして欠かせないひとつのものとして、できるだけ忘れないでほしいのが、口腔ケア用品なのです。
準備しておきたいケアグッズと緊急時のお口のケア方法
ただでさえ大変なときに、体調を崩してさらに大変な状況にならないよう、防災点検の際にぜひ加えていただきたいデンタルケアグッズと、緊急時のお口のケア方法を簡単にご紹介します。
■歯ブラシ
まず、少しでも水と歯ブラシがあれば、歯ブラシを少量の水で濡らして磨くことができます。すすぐ水がなかったとしても、歯垢を除去する効果があるので歯を磨くことはとても大切です。そして水があれば、少量ずつ口に含んでしっかりブクブクうがいをします。一度に多くの水を含むのではなく、少しずつ口に含み、うがいの回数を増やしたほうがいいでしょう。
○歯ブラシがない場合は
ハンカチなどを指に巻きつけて、歯を拭って汚れをとりましょう。
■デンタルリンス
デンタルリンスがあれば、水だけのうがいよりも口臭防止や汚れ除去に効果的ですので、使用するといいでしょう。
ただし、アルコール入りのものは、唾液の出にくい方が使用すると、お口の中が乾燥しやすくなる恐れがありますので注意が必要です。ノンアルコールタイプの刺激の少ないものがおすすめです。
■シュガーレスガム
普段とは違う生活では、ストレスや水分不足により、唾液の分泌も減ってしまいがちです。気分転換をかねてガムを噛んだり、耳の下などの唾液腺のマッサージをしたり、マスクをつけて水分の蒸発を防いだりするのも有効です。
■入れ歯をご使用の方
入れ歯を清潔に保つのも、お口のケアとして、とても大切なことです。
入れ歯をお口に入れっぱなしにしていると、どんどん汚れがたまり、お口の中も不衛生な状態になってしまいます。できれば1日に1度は外して洗いましょう。そのときに予備の入れ歯ケースがあると便利ですね。
以上、簡単にまとめましたが、これらのことを少しでも頭に入れておくと緊急時の健康管理に役立てていただけるかもしれません。
【あわせて読みたい】
虫歯を防ぐガムの食べ方(歯医者さんネット)
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【参考になるページ】
>>サンスター「災害時に気をつけたいオーラルケアについて」