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歯医者予約なしで行く

急な歯のトラブル!予約なしで歯医者に行くときの注意点と対処法

監修者

古川 雄亮先生
古川 雄亮先生

国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

歯の痛みがなくても、定期的な歯科検診は口腔や全身の健康維持に欠かせません。しかし、仕事や家庭で忙しく、通院できていない方も多いでしょう。

一方、「痛みがある、被せ物が取れた。だけど、予約が取れない」といったトラブルで、すぐに受診できないケースも少なくありません。
本記事では、予約なしでもスムーズに診てもらう方法や緊急時の対処法をわかりやすく解説します

記事のポイント3つ

①必要な治療器具の関係で、飛び込み来院は歯医者に迷惑がかかる場合がある。
②緊急性が高い場合、電話で空き状況をまずは確認することを推奨。
③混雑しやすい時間帯を避けたり、症状を具体的に伝えたりすることで、予約なしでもスムーズに診てもらえることがある。

歯医者は予約なし(飛び込み)で行くと迷惑がかかることがある

基本的に、歯医者は予約制のため、予約なし(飛び込み)で行くと迷惑がかかる場合があります。
歯医者には全ての治療に対応した器具はないことが多いため、予約なしで治療を受けようとしても受けられないないことがあります。

迷惑になる具体的な理由とは?


・治療に必要な器具がなく準備できない
・スタッフや診療台の確保が難しい
・検査や治療の時間が十分取れない
治療器具が揃ってないことがあれば、数量に限りもあるため、予約なしで行っても検査や治療ができない可能性があります。

歯医者予約なしで行く

歯医者に予約なしで行った場合のデメリット

飛び込み受診には、以下のデメリットがあります。

待ち時間が長くなりやすい


予約患者さんの受診が基本は優先のため、予約せずに来院した場合、空いた時間があれば案内されることが多いです。待ち時間が長くなることが想定されるでしょう。

応急処置のみになることが多い


予約患者さんの合間の治療のため、十分な時間を確保できません。応急処置のみになることが多くなります。

予約なしでも対応してもらえる3つのケース

予約せずに来院してもスムーズに診察を受けられる可能性が高い事例を紹介します。

①緊急性が高い


例:何もしていなくても激しい痛み、転倒による歯折れ、被せ物の脱落
日常生活に支障をきたす強い症状がある場合は、歯医者が応急処置をしてくれる可能性が高いです。

②予約が少なくて空いている


平日の午前中など、比較的空いている時間帯であれば、少し待つだけで診察を受けられることがあります。逆に、休日、平日の夜などは予約でいっぱいになる傾向があります。

③あらかじめ急患枠が設けられている


歯医者のなかには、「急患枠」として特定の時間を確保しているケースがあります。急患対応している歯医者を探し問い合わせましょう。

予約なしでも歯医者でスムーズに診てもらうための4つのコツ

予約なしで歯医者に行く場合、スムーズに診てもらうために、次のポイントも意識すると良いでしょう。

①電話連絡をする


予約なしで当日受診できるか、電話で問い合わせましょう。待ち時間の目安も分かることがあります。

②混みやすい時間帯を避ける


歯医者が混みやすい平日夜間や休日を避け、平日の午前中のように比較的予約が少ないとされる時間帯に来院します。待ち時間が短くなる可能性があります。

③症状を具体的に伝える


「何もしていなくても強い痛みがある」「歯肉が赤く腫れて痛い」など、緊急性の高い症状があることをはっきり伝えます。さらに、症状の出た時期、腫れや出血の有無、痛む場所なども詳しく伝えると、診療がスムーズになります。

④必要な持ち物を揃える


健康保険証、医療証、お薬手帳などを忘れずに持参しましょう。持ち物が足りないと、治療開始まで時間がかかる場合があります。

歯の痛みを我慢できないときに自分でできる応急処置の方法

緊急性が高い症状でも、すぐに診察を受けられない可能性があります。どうしても痛みを我慢できない場合、いったん痛みを抑える応急処置を知っておきましょう。

①鎮痛剤を飲む


虫歯や歯肉の痛みは、市販の鎮痛剤で一時的に痛みを抑えられる場合があります。歯医者さんへ行くまでに少し日数がかかるケースでは、鎮痛剤を飲んで対処する方法もあることを知っておくと良いでしょう。

ただし、痛いからといってたくさん飲んではいけません。用法・用量を正しく理解して服用しましょう。

②患部を冷やす


虫歯や歯周病による腫れや痛みは、患部の近くを冷やすことで痛みを軽減できることがあります。冷たい水で濡らしたタオルを頬につけるなどし、血流を鈍らせます。長時間冷やし続けず、一時的な応急処置として行いましょう。

③お口の中を清潔な状態に保つ


歯が折れるなどした場合、細菌感染しないように患部を清潔に保つことが大切です。舌や指で押すことも刺激になって痛みが出るため禁物です。塩水やうがい薬でうがいするなどして、口の中の細菌量を減らしましょう。

→予約日を迎える前に我慢できないほど歯が痛むようになった場合は「歯医者の予約日まで痛みを我慢できないときの4つの対処法」をご覧ください。

予約なしで歯医者に行く際のよくある質問

予約なしで歯医者に行く際のよくある質問と回答を紹介します。

Q1.予約なしで歯医者に行くとき、電話は必要ですか?


A. はい、必要です。
予約なしでも受診できる場合がありますが、事前に電話で確認することで、待ち時間の短縮や対応の可否を把握できます。歯科医院によっては、急患対応をしていないこともあるため事前に確認しておきましょう。
 

Q2.休日や夜間に歯が急に痛くなったらどうする?


A.夜間・休日診療に対応している歯科医院や、地域の救急歯科診療所に連絡しましょう。各自治体のホームページでもチェックできます。

Q3. 健康保険証が手元にないときでも受診できますか?


はい、基本的には受診できます。ただし、その場ではいったん治療費を全額自己負担する必要があります。後日、保険証を持参すれば差額の返金に対応してくれる歯科医院もありますので、事前に確認しておくと安心です。

Q4.痛み止めだけ出してもらうことはできますか?


基本的には、医師の診察を受けたうえででないと処方してもらえません。ただ、強い痛みがある場合は応急処置として痛み止めを出してもらえることもあります。まずは一度診てもらうのが安心です。

Q5. 予約なしで歯医者に行くと、どんな治療をしてもらえますか?


A. 基本的には、応急処置が中心になります。
たとえば、歯の痛みがひどい場合には痛み止めの処方や神経を一時的に鎮める処置が行われることがあります。詰め物や被せ物が取れた場合は、仮の接着剤で再装着してもらえるケースもあります。また、歯ぐきの腫れや出血がある場合には、消毒や抗生物質の処方で炎症を抑える対応が取られることもあります。

まとめ

予約なしでの来院前に、事前の電話確認をするのが良いでしょう。強い痛みがあるなど緊急性が高い場合、応急処置をしてもらえることがあります。できる限り事前の電話連絡をして、スムーズに案内してもらいましょう。

歯科医師からのワンポイントアドバイス

人気のある歯科医院では事前に予約している患者さんで当日予約ができないことも多いです。人気のない歯科医院なら当日予約が取りやすくなりますが、ちゃんと治療が受けられるか心配な人もいるでしょう。Googleの口コミに緊急時の対応方法についての書き込みも多いので、参考にして電話や予約フォームを通じて予約するのも良いでしょう。

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